■ 03年10月後半雑記 | Date: 2003-10-17 (Fri) |
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雑記
10月17日
昨日は本番のあと飲みにいって、疲労したところにアルコールが程良く回って帰ってきたので更新すっぽかし。まだまだまだまだまだまだ未熟すぎる……。幸いまたすぐに本番があるので、舞台で精神状態をコントロールできるときの良い感覚を取り戻そう。
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自分用メモ。「音楽のキャンバスは時間だ」――本日の師匠のおことば。まず音楽が描かれるためのキャンバスを自分の中に保持するというのが、精神力を要することなわけで。
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サヴァイヴもトリックも録画はしたのだが、今日は見なかった。何をやってたかって、久しぶりに秋葉へ立ち寄って買い物してきたということで、察してください。まだ序盤ですが好感触。期待が持てそうで嬉しい限り。
10月18日
賞味期限チェッカーをやってみました(嘘かもしれない日記さん経由)。
抜き書きしてみる。人気の期限余計なお世話だーーーーーーーーー!!! だいたい一昔前に人気の期限切れてるじゃないですか。どういうことだ。
評価ランク:D
あいたたたた・・・。もう最悪です。約12歳で人気の期限が切れてしまうなんて・・・。しょせんもりげさんはその程度の人間、ってことですね。目立つ人生はやめましょう。人目につかないところでひっそりと暮らしましょう。
”男”としての賞味期限
評価ランク:C
もりげさんもりげさん、あなたが”男”としての使えるのは約28歳までですよ!これは悪い数値ですよ!はやいとこ結婚相手さがさないとあなたは一生独身になってしまいますよ!お見合い結婚も危ういですよ!
くそ! 八つ当たりしてやる。
おい、そこで風邪でふせってる君! 隣で看病してくれる美少女がいたらなあとふと想像してみたらどうだね! そうして現実とのギャップを見つめてみなさい! どうだ? 空しくなってきはしないかね?
……ごめんなさい、具合悪いのにわざわざ聴きにきてくださった方に向かってなんということを。ごめんなさい。ありがとう。
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『無人惑星サヴァイヴ』……いいですねえ。王道成長物語の予感ですねえ。
親の権力をかさにきるいじめっ子、根は優しくて力持ちないじめられっ子、ネガティヴで内気な眼鏡っ娘。ステレオタイプな少年少女が満載ですよ。彼らが今後どのように育っていくか、もう第一話の時点でスッカリ想像できるというのがすばらしすぎる。いえ、バカにしてるわけじゃなくて、本気でツボ入りました。もしかしたら今期の新番組で一番かもしれない。これから一年間、だれずに楽しませて欲しいものだ。
10月19日
マーラーの2番の終わりは感動的だなあ。壮大な曲に惹かれる時期らしい。大合唱が「あーーーーー」とか言って、トロンボーンが「ぷーーーーー」、ティンパニが「どどどどどど」、シンバルが「じゃりーーーーん」、そんな風な曲に波長が合うときというのは、それなりに精神状態が良いときなのだろうか。
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というわけで、今度の本番用のブラームスは、大好きなんだけどちょっとうじうじと考えすぎる音楽なので、ラフマニノフ協奏曲3番の2楽章なんかを遊びで弾いたりしてみる。気持ちがいい。これ絶対いつかオケとやってやる……。
10月20日
うああ、ついにこのときが。
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FlyingShineの『CROSS†CHANNEL』終えました。SFだとか、今年最高とか、シナリオの田中ロミオはスゴイとか、いろいろと噂を聞いてやってみたのですが、うーん。うーん。本当にこれ、そんなに評価スゴイんですか?
たぶん、始めにテーマありきの作品なのだろう、と思う。いちばんやりたかったのはそのテーマを綴ることであって、そこに「従来の恋愛アドベンチャーへのメタ的要素」と「一部の層をねらい打ちしたギャグ」とを付随させ、それを形にするために一番便利なSF用語を配してみた、という。だから、こんなものSFじゃありませんし、SFを期待するならやらないがまし。
テーマ性自体、どこか変なところに迷い込んでる気がする。ラストシーンはそれなりの美しさがありましたけど。感性の問題の領域に、必死で論理で切り込んで物語化されても、どうも心が動かされない。
ギャグは結構ぴったり来たかもしれない。割に笑えた。下ネタがほとんどだけど。しかしまあ、たとえばこんなやりとり――「まだ熱血甲子園君だっていっぱいいるんだよ」を見たりすると、このゲームがどういう客を相手に作られたものか見え見え。他にも、ゲームシステムを物語の構造の中で説明しようとするところなんかも、まさに同じベクトルですね。
「あ、彼らはポストモダンとか言ってる連中のなかでは観察価値のある人間って見なされてないから」
まあ、実用に耐えるだろうと思われるエロゲなので、そういう意味じゃ別に大損する買い物でもないかなあとは思いますけど。
10月22日
昨日、来ていただいた方々、本当にありがとうございました!
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明日は朝一番で田舎へ飛びます。そういうことです。
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なぜだかとても精神状態がよろしくなかったので、天才物理学者であらせられる上田教授の著書、『なぜベス』を思い出して実践することにしました。幸い家には防音室というものがあるので、その中で自分に向かって叫んでみました。
「なぜベストを尽くさないのか?」
「なぜベストを尽くさないのか?」
「なぜベストを尽くさないのか?」
結果、驚くほどの効能を得ることが出来ました。どうしよう。たかがトリックのギャグネタに本気で救われてますよ、自分。怪しげな自己啓発セミナーとかにはまりやすいタイプなんでしょうか?
10月24日
限りなく事務的に、手際よく、儀式というものは進むものでした。途中で携帯電話が鳴ったりするし、本来は厳粛であるはずの場にどこか滑稽な気分が拭えないというのは奇妙な気すらします。
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林譲治『記憶汚染』読了。タイトルや、「奈良時代の遺跡から見つかった200年前のものと推定される粘土板」「人類の営為そのものを覆す驚愕の真実」なんていう惹句から、世界そのものの認識が崩れてゆくような眩暈を伴った話が読めるのかと思っていましたが、そうじゃありませんでした。良くも悪くも、仮想戦記作家でもあった林氏ならではの地に足がついた、というか固体っぽい、というか、そのような現実認識が表れた作品。世界の緻密な構築には脱帽ですが、それとキモとなる設定の荒唐無稽さがちょっと相容れない印象を受けました。
「時間という概念を理解しない異質な知性も存在しうる」「歴史というものを作り上げることで、人間の存在そのもののあり方が規定されてゆく」などという非常に興味深く思弁的なモチーフを扱っていながら、それを掘り下げるでもなく終わってしまったのは残念でしかたありません。
ちょっとした近未来シミュレーション小説としてなら、充分すぎるほど楽しめますけどね。
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張弦の免許皆伝いただきましたー。これでピアノの弦を切っても自分で直せるぜ。
10月25日
この検索で人来すぎですよ……。んじゃ今日もいっときますか。なぜベストを尽くさないのか? ……ほら、何かわき起こるものがあるだろう?
というかあの本、ほんとに手元に欲しいんですが。ラストでも「なぜベストを尽くさないのか? Why don't you do your best?」というセリフがすこぶる威力を発揮してたしね!
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カプースチンのソナタ2番、フィナーレを早いところ指に馴染ませないと試験に間に合わないかもしれない。いまさらながら時間があまりないことに気づいた。あしたから気合いを入れよう。そう、なぜベストを尽くさないのか?
ちなみに、カプースチンはきっちりとしたクラシックの譜面を使ってジャズの響きを追求した作曲家で、この曲のフィナーレ「無窮動」は本当に息つく暇もない疾走感がとてつもない快感をもたらす楽しい楽しい音楽。深刻で奥深い音楽もいいけれど、こういう、まるでスカッと晴れた空とお日様の下で何も考えずに過ごす時間みたいな、どこまでもお遊びのような音楽だって、世界の真実の側面を捉えた物には違いないのですよ。
10月26日
なぜベストを尽くさないのか?(挨拶がわりに)
いや、ほんとに人来すぎですよ……アクセス数がほとんど倍増中ですよ……その原因が「なぜベス」なわけですよ……。
せっかくなので、検索1位になっておきたいなあ。ちなみに現在2位に浮上。
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以前、大学の作曲科の試験に「ピアノを金槌で壊す」という演出を含む曲を書いた人がいて、気づかれずに演奏審査まで進んでしまい、実際に壊しだしたところで教授連に力ずくで取り押さえられたとかいう話があります。
ピアノ科では、試験に白いランニング姿で挑んだ男がいたそうです。いや、もちろん普通はスーツくらい着るんですよ? その男、なぜか両手に革手袋を握りしめて出てきて、ピアノの上にその手袋を置いてから演奏を始めたとか。
そのくらいじゃないと芸術なんてできない、なんてことは思いませんけど、文化というものから自由である彼らはちょっと羨ましい存在でもあるような、憐れむべき存在であるような。
10月27日
金持ち頭脳やってみました(無風地帯?さん経由)。結果はこちら。生命力ひくっ! しかし、生命力さえアップさせれば結構いけるのではないだろうか、この結果。――それにしても下積み芸人って、私の立場そのまんまやん。一生こういう場所にいるのはいやだなあ。
ちなみに、経由地であるところの師とのビジネスパートナー診断つきでやってみましたが、相性は0%と出ました。
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語るほどのTRICKファンではないけど、なぜベスをネタにした手前もあって一応すこしだけ新シリーズについての自分の捉え方を書いておくと、わたしは無邪気なマンセー派です。以前からこのドラマって自分の中では「立った腹を抱えながら見るドラマ」というような位置づけであり、くだらなさや腹黒さはぜんぜん気になりませんし。逆に、ゴールデンに進出してなお、あれだけのどこまでもくだらない話を見せてくれたことは素晴らしい。
ある作品のまじめなファンになると、登場人物のちょっとした倫理の欠如が随分気になったりするもので、そういう意味で奈緒子が強盗を働いたことを嘆いてる人たちは極めてまじめなファンなのだろうと思います。どうでもいいと感じるわたしはファンになりきれてないんでしょう。
ともかくシリーズの後半はきっとシリアス路線の気分も幾分かは混じるはずだと思うので、そういう長い目で見ればああいうのもご愛敬ということで。
10月28日
雨。店に入るときに使うビニールの傘袋というやつは、どうしてああも傘がうまく根本まで入らないんでしょうか。前、袋の口のところが取っ手みたいになったやつを見かけたことがあって、あれは非常に使いやすかった。あの商品がもっと普及すればいいのに。
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そうそう、昨日のことなのだけど、これは。
デイヴィッド・ブリンを読んでいたら、大学の知人(女性)に「何よんでるの?」とたずねられた。
「デイヴィッド・ブリンの知性化シリーズ最新作なんだ。懐かしのストリーカーがまたまた逃避行してるとこ。三部作なんだけど、二部の最後の方でようやくストリーカーが表舞台に戻ってきたんだよ」
と説明したところで、絶対に理解してもらえるはずなどない。答えに窮してタイトルを見せたところ、「知性化」という言葉が真っ先に目に入ったらしく、
「へえ、難しそうだね。哲学?」
ごめん、そんな大層なもんではないです。SF小説というものです。特にこのシリーズはほとんどただのエンターテインメントです。
一生懸命説明したが、わかってもらえたのかどうかがわからない。
「そういうの好きなんだ?」
「ああ、うん」
どういう人間だと思われたんだろうねえ。
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各国のPCゲーム事情。二年前のアメリカの雑誌ということだが、これはもう笑うしかない。実際、売り上げ本数なんかで考えたらこういうのが代表と言われたって文句は言えないやね。日本人としてどうにも引っかかるものを感じますけど。
10月29日
おいしい毒きのこ。(無風地帯?さん経由)
ベニテングタケは死ぬ心配はあんまりないだろうから食べてみてもいいかなという気にならないでもない。
しかし、わたしは遙かに恐ろしい話を聞いたことがあって、それはシロタマゴテングタケはこの世の物とも思えないほど美味だという噂なのである。ソースは失念してしまったし、ネットで検索かけてみてもそれらしい記述は見あたらない。見つかるのは、食ったら確実に死ねる、というような内容ばかりだ。
最後の晩餐にはこいつを食ってみたい、と夢想してみたこともある。本当にそれほどの美味なら、の話だけど。
さすがに猛毒御三家に数えられるシロタマゴテングタケの美味を検証してくれる人は、いないだろうなぁ……。
10月30日
30代くらいだろう男が、胸に「一般人」と太ゴチックで書かれたTシャツを着て、デッサンが狂ったような笑みとともにJR秋葉原駅を闊歩していた。「逸般人」にしか見えなかった。
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今日は随分と長い時間おにゃのこと学食でお茶飲みながら話していた。とても真面目で繊細で、どこか脆いところがあるような女性で、そんな彼女に「おすすめの映画ありますか?」とかきかれて「ギャラクシークエストなんてのはどうかな」などと話してる自分は割とどうしようもないと思う。コメディとかで、と指定されてたからなんだけど。まあ結局は『ラヂオの時間』を見てないというのでとりあえずそいつをプッシュしておいた。
10月31日
ベートーヴェンのばよりんソナタ第5番、俗に「春」と呼ばれているやつの初合わせ。気持ちの良い曲。家にあったハイフェッツの古い録音は、なんだかやたら勢いがあって稲妻のような演奏だったけど、やっぱりこの第一楽章の第一主題は、憧れを秘めた優しい音色で歌いたい。こういう弾いてると無条件で幸せになってくる曲ってのは、もしかしたら音楽のいちばん素敵な面を体現してるんじゃないかなあ。
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この記事、昨日ちょっと触れようと思ってあっけなく忘れていた。その事実だけでも、いかにこの記事が正確であるかわかるというものだ。――そんなわけないし、実にひどい内容だと思うんだけど、実際わたしの生活はここで指摘されている通りといって差し支えないし(楽器の練習がそれに加わってるだけだ)、重要なことがスッカリ抜けているようなことが最近しばしばあるのも事実で、どうにも恐怖感を煽られる記事ではあるのでした。
感想、憤激、おまえの正体は見破った等、もしよろしければこちらまで