どうしても今日中に合わせをしなければならなかったのでスタジオでやることに。
予約は相手がしてくれたが、年末年始にも営業中のスタジオというのは数少なくて、選んでいる余裕などあんまりなかったみたいだ。
一昨年までは普通の住宅だった、というそのスタジオは、階段も狭くて急、廊下はすれ違い不可なくらいで、部屋自体もやたら細長い。
雰囲気を少しでも良くしようという心遣いからか、壁には日本画が飾ってあるのだが、武士の格好をした可動マネキンがごろごろ転がっているというエキセントリックな絵柄なので、あんまり心和まない。
ピアノはEASTEINという聞いたことのないメーカーの小型グランドで、悪くなかった。今調べてみたらすでに廃業した国内工房で、けっこう隠れた名ブランドらしい。
ところで、そのスタジオの方は、検索してみたがウェブサイトが存在しない。それでもお客が集まっているのに一瞬驚いたのだが、考えてみれば一昔前はどこだってそういうふうに営業していたわけだ。
便利になったなあ、という感想だけでは済まされないような思考回路の変化が、すでに自分の中で起こってしまっているみたい。
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