落ちてましたが、回復させる方向でがんばります。肉体的にも精神的にも死にかけてましたもので!
シオドア・スタージョンのジェンダーSF長編、『ヴィーナス・プラスX』読了。
スタージョンの短編が大好きな私は、これもやっぱり大好きでした。
レダム人の未来社会の妙な光景も、挿入される当時のアメリカ中産階級の夫婦の本当に何気なさ過ぎるくらいの日常も、宗教とジェンダーについての奥深い考察も、どんでん返しありの展開も、そんな中で純白の輝きを放つ愛の喜びも。
この人の手にかかると本当に世界が端々から光を放つようになる。その光を見ているこの目が、実はいろいろなものに曇らされ、捻じ曲げられ、そしてやがては朽ち果てるくだらないものだったとしても。
ジェンダーSFとかいまいち好きじゃないんですけどね、普段。スタージョンの視線が好きなのだ、たぶん。
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