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もりげレビュー


  チボー家の人々 Date: 2002-04-01 (Mon) 
年度が改まれば、気分も新たに再出発。本当の年始とはある意味この時期のことなのかもしれません。今日、4月の1日。およそ96万人の新社会人が、入社式などに臨んだそうです。

そんな彼らに、朝日新聞さんの社説欄から素敵な応援メッセージが届けられました。


元気よく、誠実に

心にしみるようなタイトルです。


きょう4月1日は、企業などの入社式にあわせ「新社会人を励ます社説」を載せる日、とほぼ決まっています。
つまり、やる気は起きないが、決まっている以上は仕方ないので、励ましのメッセージでも書いてやるぞと、そういうことのようです。


ですが今年は、気が重い一面もある。まだ就職先の決まらない若者がとても多いからです。
今年「は」だそうです。


その人たちはきょうも、母校やハローワークに出かけて求職の相談をしなければならない。大変だと思います。
他人の心配をするのは大いに結構ですが、そのですます調文体はなんだか小学生の作文っぽくて大変だと思います。

このあと、「新人が明るく挨拶をすると日本に活気があふれます」というような主張をし、さらになぜか仕事を干された50代の税理士の話題が出され、締めくくりはこうです。


誠実に、そして元気よく。新社会人だけでなく、社会人全般に通じる教訓かもしれません。
良かったですね。誠実で元気よくて日本の未来は明るいですね。「誠実」と「元気」の順序がタイトルとは逆になっているのは筆者の精一杯の工夫の現れでしょうか?




さて、そんな朝日新聞ですが、彼ら自身も4月から新紙面スタートだそうで張り切っています。たとえば、土曜の朝に新紙面 "be" というやつがついてきます。これは、長年つづいた日曜版を廃止し、その代わりとして、土曜版を出すことにしたというもの。私など、ならば土曜は夕刊をやめて、日曜に夕刊を出すのかな、と浅はかにも考えてしまったのですが、とんでもありません。あくまで日曜は朝刊のみで勝負です。ならば、日曜版を拡充するという方法ではどうしていけなかったのか、なぜ土曜にこだわったのか、私のような凡人がいくら考えても到底わかりません。むしろ、考えすぎると頭が悪くなってしまいそうな気もします。


しかし、そんなことは実際どうでも構わない。なんと言っても目玉は夕刊の4コマ漫画でしょう。いしいひさいちを起用し、映画化、テレビアニメ化までされている朝刊の漫画と比べ、夕刊は不振つづきでした。あまりのつまらなさに読むと血圧が下がる、と一部の高血圧の方々に大評判だった『サミット学園』。そして、血圧を下げる効果すら無かった『ワガハイ』(スタート時は『Mr.ボオ』)。

そんな状況を打破すべく、今日から新しい漫画がスタートしました。『地球防衛家のヒトビト』! なんと作者はしりあがり寿氏です。……これはもはや社命をかけた大博打でしょう。薬打ってずっと春のホモカップル、弥次さん喜多さんが幸せを求めて旅をする漫画で圧倒的な幻想の世界を展開した彼が、どんな連載をしてくれるのか。朝日新聞もろともあっちの世界へサヨウナラするのではないか、などという懸念を抱く人もいるようです。

とりあえず、初回の今日はアフガン(もしくは台湾)の震災に対する義援金を預けるため、地球防衛家の面々が戦闘服に着替えて郵便局へ向かうという無難な内容でした。これから先、どのようなヤバイ世界が展開するのか、今から楽しみでなりません。

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