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もりげレビュー


  朝の再放送 Date: 2002-04-04 (Thu) 
「SF者」の端くれとして、今回は小松左京賞受賞作『エリ・エリ』の続編、『レスレクティオ』(平谷美樹/角川春樹事務所のレビューでもしようかと思っていたのだが、あまり感心できる出来でなかったので短めに。というか悪口書いたって誰も嬉しくならないし。

 まあ確かにタイムスケールは数百億年にも及んでいるし、なにせテーマは「神」だし、「壮大な物語」という言葉に嘘はないんだろうけどね。どうも読んでてこう……。理系でない人のSFはいろいろごまかしが入るのは当然だろうけど、どうもその辺りも拙いような気がする。あまりに説明がなさすぎ。今更カー・ブラックホールを用いた転移ゲートってのもどうなのか? 汎用翻訳機ってのも原理の想像くらいつくような設定にしてほしかった。理系の人にとっては突っ込みどころ満載だろうと思います。
 物語自体も、たとえば認識論的な問題提起をしたかに見えてその後まったくそれには触れなかったり、ひとつの世界を描き切れているとは到底思えない。だいたいにおいて主人公らにとっての最重要命題が「神は実在するか」っていうのも、ちょっとアレな気がしてきます。







 そういや、ネガティヴハッピーのラジオドラマ聴いてないなぁ。どうなんすかね? ……まあNHKだし。
 NHKといえば、結構うちは朝NHKのFM放送を聴いてたりするんですが、今期の番組改編はひどいですね。スポンサーいらないだけあって朝方は再放送ばかりなんですが、9時20分から「ミッドナイト・ポップ・ライブラリー」なんて番組が流れるのはちと……。

「今日という一日のドラマが、幕を閉じます。
出会いと別れが交錯する、時間の交差点……」


とかって始まるんですぜ? しかもイッセー緒方がいかにも深夜っぽい語り口でこれを読むもんだからもう……。で、次の10時からの番組では、

「こんにちは。1時になりました」


とか挨拶するし。別に再放送は構わないんですが、それならそれで再放送するってことくらい意識した番組作れよなぁ。

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