巷で大変評判らしいと聞きつけ、『ひぐらしのなく頃に』体験版をプレイ。……製品版、購入決定。
自分がこういうサウンドノベルorヴィジュアルノベルという形式にどこまでも弱いことを再認識した。この形式って小説やら漫画やら映画やらひっくるめた中で一番じぶんのツボにくるような気が。
ともかく、これほどぞくぞくする怖さを味わったのは久しぶり。コミカル田舎学園モノのノリで始まっておきながら、次第にわけのわからない恐怖の世界へといざなうアイディアにいちころです。笑顔の少女の立ち絵にこんな理不尽な恐怖を味わうとは……。
おりしも台風が通過しつつある中、部屋の電気を消して真っ暗な中プレイしてたんですよ。怖すぎ。布団かぶってれば夜の闇から逃げられる気がしてた幼稚園時代に戻ったみたい。窓に雨が叩きつけている音も、誰かが部屋に入ろうとして唸ってるかのように感じる。
そのとき、滝のように窓を伝う水の向こう、深夜の家の前の通りを、救急車の赤色灯の光がしずしずと、巡礼のように、音も立てずに過ぎていくのを見た。ぼくを迎えに来たのか? これは現実か? それとも夢か? 寝不足も祟ってるんだろうけど、作品世界の不条理と恐怖に精神が麻痺している状態。
というのは言いすぎとしても、怖くてよい。ホラーってそれほど好きなジャンルじゃないけど、このコミカルとシリアスの絶妙な配分といい、氷水をぶっかけられたようなショックを与える演出の妙といい、すばらしい。
いわゆるサウンドノベルの正統だと思われるスリラー系事件モノ、しかしゲームという形式を選んだにもかかわらずこの物語に選択肢はない! それは勿体無いんじゃないかと最初は思ってましたが、なかなかどうして、これはこれでみごとな表現形態なわけでした。
これって実はすごい伝奇SF設定あったりしませんか。いや、するに違いないとか勝手に思って発売を待つことにします。今回製品版に同梱される第4章までは、コミケでとっくに分割発売されてたんですよなあ。今まで知らなかったのが悔しい。
6月にはひぐらしはまだいないだろ、とか、あと時代考証とかでいくつか疑問を感じる点はありましたけど、そんなのは些細な傷だ。体験版といいつつ、第一章「鬼隠し編」まるごと遊べるんで、ボリュームは十分だし、時間がおありでご存知なかった方は体験してみて損はないのではないかと。
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