最近は、雑誌記事全文がそのまま読めるような論文データベースがネット上にあるわけで、そのようなものを検索して見ていた。
と、隣の人の画面で、なんだかやたらとケバいピンク色がぐるぐるしているのが視界に入ってきた。どうもマジメに調べ物をしているとは思えないケバさなのである。
学問の徒が、学問の場で、いったいなにをやっているのだ、憤慨した私はついつい横目で画面の内容をチェックしてしまった。
愛の妖精プリンティンのページだった。
あああ、しかし図書館だからもちろんパソコンにはスピーカーなんかついてなくて、「ぷり〜んぷりんてぃんぷりん」の声は流れていない。
どうしよう。伝えるべきだろうか。音声を聞かないとそのサイトの真価はわからない、と。
しかしまったく見ず知らずの他人に、わざわざ話しかけるほどのことなのだろうか、それは。悩ましい。狂おしく悩ましい。
そして結局、私は意を決したのだった。そう、世界は親切な関わり合いで成り立っているのだから。
「あの、そこって、音をきかないとおもしろくないんですよ」
「えっ?」
それもまた、ひとつの出会いの形なのだ。
いやまあ、いくらなんでもここまで意味わからんと、世間一般から見ても、書き手の頭の程度に対する憐憫以外の感情はわきにくいだろうなあ。
べつに勝手な思い込みと嫌悪感を書きなぐってジャーナリストとか気取って、それで彼が飯を食っていけるんだとしても、そんなん別にうらやましくもないし、マジメに生きていこうとしてる人間がそれを見てダメージ受けてやる必要はないんじゃないのか。
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トモダチナノ
そんなこといわれても