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もりげのどうかと思うような日記

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2004年11月27日(土) 頭が回らない

春の夜

シューマンの作品39の終曲の楽譜を広げてみたりしたのだが、しかしそれって状況には少し合っていない気がする。春でもないしナイチンゲールも啼いてないし、……。でも月は出てるから。

フランス料理を食いにいったら、隣の中年にさしかかろうかという女性ふたりが物凄く良い性格しててゲンナリした。

彼女らが頼んでいたワインのボトルを、店員が取り落としてほんの少しこぼれてしまったのに対して、やれ半額にしろ、いやむしろ無料にしろ、とひせり、店側が「落とした衝撃で味が変わったと思いますので」と言うとそれに飛びついて(店側が言うまで、絶対そんなこと思いつきもしてなかった)、

「もうおいしくなくなったのなんて飲めないから、もう一本同じのをサービスしてください」

「最後の一本でして……」

「わたしたちこれがすごくおいしくてとっても気に入ってたのよね。じゃあこれと同じような系統で、同じくらいにすごくおいしいのをサービスしてください」

云々。いやまあ、もちろん落とした店員は責められてしかるべきだし、それなりのフォローは期待して当然だとは思うのだが……。

場がいちおう収まったあとも、ふたりして「ねえ、この新しく持ってきたワインの味に文句つけて肉料理サービスさせるとかできないかな」とかなんとか話していた。

横でそんな悪意を見せ付けられるとまるでこっちの会話もはずまなくなるし、奮発したせっかくの料理がまずくなったので、そいつらに半分くらい払ってもらいたい気分だった。

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