今日つかったスタジオは、せっかくスタインウェイを入れてるのにまったくもって調整がなっていなかった。
「いやあ、どうも調律師が上と関係ある人でねえ、なかなか切るに切れないんですよ」
難しい事情があるらしい。
「一月に3回くらい調律やってるんですよ……。その人が調律にくるたびにピアノがみるみる悪くなっていくのが不憫でねえ……」
涙で前が見えません。
いくらスタインウェイのピアノでも、調整する人がしっかりしてないと良い楽器にはならない。ダメ調律師にかかったら、ガラクタ同然になることだってあるわけです。逆に、ヘタレメーカーのヘタレピアノでも、凄腕の調律師がオーバーホールすると凄い名器みたいになったりする。あんまり出自は関係ない。今そこにある楽器の質は、調整が決める。これは本当のことだ。
きっと人間も同じなのだ。そばで調律してくれる人がちゃんとしてないとガラクタ同然になっちまうんだ。
だから、……だから。誰か、俺をそばで調律してくれー!
「自分でやりなさいよそのくらい!」
「すみません」
mail:gerimo@hotmail.com
そんなラーゼフォンみたいな事を・・・笑