彼は頭髪が薄いことで知られる力士で、ようやくかき集めにかき集めた髪の毛から捻出された糸のように細いまげが特徴だ。テレビで見ても誰でもすぐに見分けることができるだろう。
彼の取り口を見ていると、彼の髪の毛の薄さが相撲に悪影響を及ぼしているのではあるまいか、という懸念のようなものが心に浮かんでしかたがない。
なにしろ「頭からあたる」というような力強い立ち合いを見たことがないので、これはまげが消失してしまうことを恐れて頭をかばっているのではないか、と思えてくるのだ。相手と組んだ後でも、「頭をつける」というようなシーンは決してみられない。これもやはりまげの消失を避けるための自衛と言えそうだ。
ひとつのハンディを背負った白露山。ぼくは彼を応援してやまない。
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