大相撲中継――残虐なシーンが規制されているはずのテレビ放送の中にあって、たまに決定的瞬間をスローモーションまで使って見せてくれるのがこの番組である。今日の取組、海鵬-岩木山戦で、海鵬は右足首を骨折した。
自慢じゃないがぼくは痛みに弱い方で、ちょっとした捻挫なんかでもすぐ目の前が真っ暗になって耳鳴りがし、気が遠くなる。痛みによるショックで貧血を起こしているのだが、こんなに耐性がなくていいのだろうか、と我が事ながら心配になるほどだ。
で、なんと今日は痛みどころか、痛みを想像しただけで軽いショック症状が引き起こされた。海鵬の足首がありえない方向に曲がった瞬間を克明にとらえた映像が流れた瞬間、即座に画面から目をそむけたが、もう遅かった。あっという間に気分が悪くなっていくのを感じた。頭から酸素が抜けていくあの感覚と、軽い耳鳴り。さすがに意識は飛ばなかったが。
海鵬のことはけっこう贔屓にしていたので、そのことも関係しているのかもしれないが、ともかく心理的打撃は大きかったようだ。
人が怪我をしただけでこうも気分が悪くなるような痛がり屋のぼくは、どうも兵士だとかテロリストだとかには向いていなさそうだと思った。
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地震があったので、NHKで情報を仕入れようとつけたときにそのシーンに出くわしました。<br>リアルタイムで一瞬のうちに足首をやったとわかった解説の人はさすがだと思った。
行司もわかっていたりしそうですよね。ぼくはスローでことの重大さに気づいたクチなのでなんとも……。実際は膝も同時に痛めていたようですが。