■ 03年7月前半雑記 | Date: 2003-07-01 (Tue) |
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雑記
7月1日
今年も半分が終わってしまった。しかし、後ろの半年にこそ大量のやっかいごとが待ち受けているのが今年なのであるからして、まだまだ本番は始まったばかりだ。
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冲方丁『マルドゥック・スクランブル The Second Combustion―燃焼』読了。今回はカジノ勝負ですよ。いかにもありげな設定ではある。カジノと、少女。しかし、それにしてもうまい。興奮の坩堝という感じです。こりゃあ石原都知事にはぜひとも頑張っていただいて、東京にもカジノを作らねば。そう思ってしまうほど、魅力的な賭事の描写。
ルーレットのスピナーである老婦人ベル・ウィングとの真剣勝負など、燃えますね、ほんと。しかも、これからブラックジャックで最後の賭に挑もう、というこれまたいいところで3巻に続くんですよねぇ。ほんとうまいわ、この人。
バロットは戦いへと自分を投げ込むことによって、自分の価値の創造を、そして自分の価値に対する挑戦を、自ら選び取った。ボイルドは、本当は何事にも価値など存在しないことを人は知っている、とうそぶく。しかし、ウフコックを初めて手につつんだとき、ボイルドの心も確かに何か価値あるものを感じていたはずだった。生きている人、殺すための道具。生きていることに価値があるのか? 価値は誰がどうやって作るのか? 最後に彼らがどういう結論に達するのか、目が離せない。
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「イエスタデイをうたって」また集中連載終了。いつまでこのスローペースで続くんでしょうかね。カンスケは無事でほっとした。
「もう、迷わないとおもう」って、やっぱりハルの結論はそれ。湊くんは可哀想ですけどね。で、リクオはどうするのかしらん。
それでも、すべての登場人物が(たとえ恋敵だろうと、いがみあっていようと)どこか深いところで信頼しあっているようなあの世界は心地良い。ぼくの周りもそうだろうか、それとも普通にぼくは「あいつキモイ」と思われているのだろうか。思われているのだろうな。
7月2日
タワーレコードへお買い物にいったら、ポイント2倍キャンペーンというのをやっていた。ついつい乗せられて余分なものまで買ってきてしまうわたし。カモになった気分。
カプースチンのソナタ2番の自作自演が必要で出かけたのだったが、なぜかソラブジ関係の古めの録音が大量入荷しており、ついついアムランが弾いたソラブジのソナタ1番を。それと手元に欲しかったブラームスのびよらソナタ。ポップの文句に惹かれてカシュカシアンのやつ。彼のびよらがブラームスに最適かどうかは微妙でしたが、少なくとも失敗ではなかったと思う。
でも、ポイントがたくさんついたのでちょっと満足。やっぱりカモだな、わたしは。
7月3日
ああ、就職がどうのと同学年の人間が言っている中、まだまだ学生続ける気満々でしかもそもそも続けられるかどうかも怪しい、生活力ゼロな俺はどうすればいいのだろう。お金がなけりゃ人を守ることだってできませんよ、現実問題。
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小川一水『第六大陸 1』読了。日本の民間企業が月面でとある建設事業をする話。なんというか技術立国日本の誇りは多分民族の感情の奥深くから来るものなのだなぁと思うほど胸が熱くなるし細かなシーンに行き届いた考証は感心するばかりだし楽観的な予測とはいえ地球が元気にやっている近未来世界はそれだけで幸せだしやっぱりスクラムジェットだよなぁと思うし何より妙ちゃんがヤバイ!
要するに素晴らしいですよ! なんだよー、2巻で終わってしまうのか、これが。もっともっと大部の本にしてくださいよ、小川さん!
私は昨年のベストに『群青神殿』をあげましたが、それでも人間が描けていない、プロットの組み方が下手、などと思うことは思っていたんですよ。
しかし。
すでに「人間が描けていない」というのがほめ言葉になる領域――すなわちハードSFの真骨頂とも言える領域――へと彼は完全に足を踏み入れました。もう物語がどうのと文句を言う必要はありません。完璧に素敵なハードSFです(いや、まあこばげんさんみたいな方が読めばまだまだ物足りない部分があるのかもしれませんが……)。
しかも、妙ちゃんがヤバイんだって! いや、だから人間が描けていない云々は取り消すわけではなくて、つまり既に彼女の思考は人間ではないんですが、しかしこれくらいぶっ飛んだキャラの方が魅力的に描けるというのは、小川氏という作家のスケールの大きさをそのまま示しているのではないか。などと思ってしまうほどです。
私の中では今年のベスト入りは決まりかも。みなさんにも言いたい。絶対、買え。損はしないから。
そう……可能であるならば、そこに意味があろうとなかろうと突き進みたい、そんな熱いものを、我々人間は内に秘めているはず。技術系のハードSFこそ、人間の生きる意味を最も端的に示しているのではないかと考える所存であります。
7月4日
バカみたいに真上から照りつける太陽の下、伴奏合わせをしてきたサラサーテの「ハバネラ」が頭をぐるぐる回るようなときは、もしかして幸せというやつを感じている瞬間なのだろうか?
違うような気がする。そんなところで幸せになっていては多分いけないはずだ。
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妙ちゃんハァハァ、について。頭脳明晰で、誰からも愛されるほがらかさんで、しかし実際は孤独な少女。ぼかぁそういうやつにかなり弱いのです。
7月5日
どうも最近パソコンのディスプレイの調子が悪くて、今しがたはずいぶんと青方偏移していた。これはディスプレイが私の方に向かって高速で近づく運動をしていることを示しているのだろうが、それにしても具合が悪い。
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録ってあったステルヴィアを見たが、まだ宇宙ひもが出てこない。これで最後まで出なかったらいっぺんぶちますよ?
まあ、堺氏が「結構SFになるように頑張った」とかおっしゃっていたとの身内の証言もあるので期待してます……。
7月6日
今日はディスプレイの調子がいい。買い換えるとなるとまた大変なので、どうにか頑張ってほしいものです。
ピアノ三重奏を聴きに。ハイドン、ドビュッシー、メンデルスゾーンという演目でした。特にドビュッシー、若書きの珍しい作品で、ロシアロマン派みたいな曲。ドビュッシーはオペラ「ペレアスとメリザンド」の直前までは相当ロマン派的な思い入れたっぷり歌う系の曲を書いてたらしい。実際、ペレアスとメリザンドの一年前に書いていた未完のオペラは実に抑揚たっぷりな作品であったと、同行したドビュッシー専門家の方に教えていただく。ちょっと、ドビュッシーにも興味が湧いてきた今日このごろ。
帰りには本屋で遅ればせながらの雑誌類立ち読み。電撃hpにKiss。『イリヤ〜』はあれで良かったんですかねぇ。それなりに感動的ではあったけど。いろいろと思うところはあるけど、まあ、とにもかくにも単行本出るの待ちましょう。
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「アメフラシ 駄洒落」「イソギンチャクのエサ」「鳩の進化」……今日の検索ワードです。特に最後の、たぶん本当に鳩について知りたかったんでしょうけど、引っかかってる2件が両方ともギャラクシーエンジェルの感想というのがかなり哀れです。
7月7日
なんとなくダメ人間論議に参加したい気分だ。私にはナカガキ氏のことばがもっともしっくりくる。私を含むタイプのダメ人間にとっての「ダメ」というのは、自ら選び取ってそれに甘んじるような代物ではなく、どうしようもない属性なのだ。だから、真人間になりたいと思う、その叶わぬ願いこそ、ダメ人間に生まれついた悲哀そのものだ。ダメ人間にとって、自分の属性である「ダメ」はあまりに明白であるため、「こんな俺ってダメ人間?」などと尋ねたりはしない。「ダメ」は、他人に定義されるものではない。
ダメ人間には、実は理想がある。理想の「ダメではない人間」の姿に、切ないほどの憧れがある。だからラノベを読んで泣いたりする。俺の人生にもこんな物語があれば、守るべきものがあれば、きっと俺だって、と。ダメ人間の抱く理想は、半端ではない。
ダメ人間は「ダメ」への認識の存在を拠り所として、自らの奥底には「ダメではない部分」が隠れているはずだ、とひそかに思っていたりする。自らの「ダメ」を「ダメ」として認識しているということが、すなわち正常な判断力を備えたホムンクルス的な存在が思考の内奥に存在していることを示しているように錯覚されるからだ。
ダメ人間は、その自分の善きホムンクルスに気づいてくれる人を待つ。「あなたは本当はダメではないの。あなたの一番奥底にあるのは、ダメなものなんかじゃない」と、そう言ってくれる者の出現が、ダメ人間の希求する救済だ。
7月8日
ベートーヴェンのチェロソナタ、先日までやっていた4番(作品102-1)に引き続き、5番(作品102-2)をはじめた。これがまた筆舌に尽くしがたい名曲だ。特に第2,3楽章。第2楽章はとてつもなく遅いテンポで演奏されるエレジーで、息の詰まるような悲しみと身を裂くような祈りに満ちている。中間部の天国的な、甘い夢のような歌がまた泣ける。さらに、コーダの部分ではまさに演奏しながら息が詰まるどころか本当に呼吸困難で新弟子埋葬
ちょっと今の誤変換はツボだった。せっかくの新弟子を埋葬してしまうなんてあんまり可哀想だ……。
――呼吸困難で死んでしまいそうなくらい長いフレーズの連続。何しろ、メロディーのひとつひとつの音の長さがそれぞれ4秒ほどもあるのだ。弾きながら、あまりの緊張感に血を吐きそう。
続いてアタッカで演奏される第3楽章は、謎なほどの活力に満ちた3拍子のフーガ。人生最高の歓喜が訪れたような終盤の盛り上がり。ベートーヴェンというのは一体どうしてこうも凄いものが書けるのか。まさにセンス・オブ・ワンダー(SF系日記更新時刻に捕捉していただいたので無理矢理用語をつかってみるテスト)。
7月9日
カイコウさんとこの今日の記述を読んで少し。
特に「学園物・純愛・アドベンチャー」に分類されるような作品においては、舞台・ストーリー展開・ゲームシステムそれぞれがある一定のパターンになることがあらかじめ定まっている。これは、言ってみれば様式美のようなものだと思う。それを受け入れることは、ユーザーにとって暗黙の了解であって、たとえばそれは歌舞伎を見るときには黒子は存在しないものとして考えるとか、オペラを見るときには突然登場人物が歌い出すことを不自然だと受け取ってはいけないとか、そういうのと同様なのではないか。
それは欠落と表現すべきものだろうか。そのような記号化された要素は、ジャンルそのものが要請したものにすぎないのではないか。ジャンルが要請したものを、個々の作品の問題点のように語るのは問題があろう。
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物語における欠落を是認するような風潮というのは本当にあるのだろうか。
『最終兵器彼女』はまともに読んではいないので何とも言えないが、しかし一高校生の視点から見た物語として、戦争の目的や彼女が兵器にされた理由が見えないというのはごく自然な描き方ではないだろうか。たとえば『イリヤの空、UFOの夏』然り。
ただしもちろん、作者の頭の中にはそれなりの説明ができていないと駄目だとは思う。高橋しん氏がどこまで考えていたのかは知らない。
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ところで、なぜ私がわざわざこんなことを書いているかというと、要はKey(というより麻枝准氏)のゲームを擁護したいだけなのである。少なくとも、麻枝氏をはじめとする幾人かのクリエイターの作品は、溢れんばかりの「オタ市場向け商品」の数々と同列に捉えるべきではないと思うので(そもそもは「商品」でしかなかったエロゲーが「作品」を許容するようになったことについては、以前ちらっと文章を書いた)。
たとえば『ONE』の「永遠の世界」が何であるかは作中で明示されている。あれは、主人公が自らの心的イメージの中へと崩落する話だ。そもそも『ONE』は「永遠の世界」のイメージが先行した作品だ(麻枝氏は、ドリームハウス系ミュージシャンBTの"Flaming June"という曲を聴いたときのイメージがそのまま「永遠の世界」の風景へとつながったと述べている)。「永遠の世界」は、シナリオを紡ぐためのガジェットとして援用されたものではないし、あの悲しい世界の描写こそが目的だったとすら言えるだろう。
あの作品が「学園・純愛・アドベンチャー」の多くの記号をまとっていたのは、最低限のエロゲー市場の要求に応じるためでしかなかったと言っても過言ではない。中心にあるのは「学園・純愛・アドベンチャー」の形式とはまったく次元の違う異質なもので、学園・純愛の記号だけに分解して読み込もうとしても、決して理解のできない部分が残るのは当然である。
だが、ここで私がいくら麻枝氏の作家性について語っても詮無い部分はある。なぜなら、Key作品がヒットしたのは、まさにギャルゲー的「萌え」「泣き」の記号によるところが最も大きかったからだ。そして、Key作品をさらに記号化して再構築しただけのような作品が大量に出て、しかもそれがある程度は商品として成功したりする。つまるところ、私のようなKey作品の見方はひねくれたごく一部の者のやり方でしかないのだろう。
麻枝氏は大した作家だと私は思っているし、できればその思いを多くの人に共有してほしいと願っているが、しかしそれはカイコウさんのところで書かれている「なぜ(エロゲーが)ここまで市民権を得たのか」という問いの答えには結局なり得ないのだった。
では答えはどこに。「市民権を得た」ことには、おそらく「萌え」ということばがこれほど人気になったことが深く関係しているはずだが、私自身はキャラクターを構成する記号要素に対して萌えた経験がないので、まったくわからない。私の抱く「萌え」に近い感情は、物語の中で表れてくるキャラクターの姿を包括して見たときに初めて出てくるものなのだ。
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もしかしたら、「欠落」を是認する云々ではなく、物語を記号化して楽しむ・あるいは記号化しないと取り込めないような人間が実際に増えているのかもしれない。記号としての物語受容をする以上、全体として見たときの欠落に気が付かなくなっている、という可能性はあるのだろう。
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ところで、ギャルゲというのは普通、18禁ではない作品のことを指します。美少女ゲームというのは普通18禁のものを指しますが。だから、あの文章はギャルゲについての雑感ではなくてエロゲあるいはエロゲー、あるいは美少女ゲームについての雑感とすべきではないかと思います。そういう内容でメールを出そうかとも思ったけど、あんまりなのでやめにしました。
7月10日
宇宙のステルヴィア、宇宙ひもキター。全長30億キロか……かなりの大きさですね。宇宙ひもが出てくるSFってどんなんありましたっけ? たしかベンフォードの某シリーズで機械知性が惑星から採鉱するときに使ってた記憶があるけど、30億キロってったらそれとは比べものにならないスケールですね。しかも「この向こうに何かがいる!」って、ファーストコンタクト期待していいわけだ。物語的にはだれつつあるのが心配ですけどね……。
光太がさっぱり魅力的でないのもいただけない。
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カイコウさんのところで昨日の文章への反応をいただきました。……ここの管理人はこばげんという人物で、V林田さん及びもりげは寄生している形なのです、実は。
引用された自分の文章を見て、あまりに酷さに落ち込む。深夜に綴ったので推敲する気力がなかったということでお許しを。
また長文で反応しても何なので、このサイトの本体、こばげんさんが言っているどうも「(テーマに関係あるなしにかかわらず)重要なことは説明されなければならない」というテーゼに少々コンタミネートされてるのではないかという言葉に共感しております、とだけ。特に作品世界の大枠をきちんと整理するという作業を重視しすぎなのではないでしょうか。
それとちなみに『AIR』の舞台設定については実は相当練られていますよ、ということも一応。
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エロゲがプライマリな位置、というのは本当にあるかもしれないなぁ。そもそも、メタエロゲ小説なんて言われるような代物は本当にエロゲーの影響下で書かれたものだと思うし。滝本さんなんかを見ると、やっぱりラノベ系にはエロゲシナリオ取り込みつつ小説家になったという人は他にもたくさんいるだろうと思えてくる。
7月11日
読冊日記さん経由でエキサイト中国語翻訳をやってみる。「もりげレビュー」を中→日翻訳で、「手が召使いを言ってあなたが述べてしようがなく連なる」だそうで。読冊日記さんのところの例と合わせて見てみるに、どうも「しようがなく」という言葉がお得意なようですな。
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謎の強盗。たとえば、もう少しパチンコをやりたいのに金が底をついた、とか、そんな感じなのだろうか。しかし、それにしては「拳銃のようなもの」を用意しているあたりの説明がつかない。うーん。
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『のだめカンタービレ』6巻を買ってきました。院試なんて受かって当たり前〜な千秋さま。……あやかりたい。
7月12日
SF関係者の名前当てをやってみる。以下、答えを一緒に記すので、やってみたい方は見ないようご注意ください。「小林とタイの3」=小林泰三ここまでは難なくわかったが、最後の「特別だの」だけどうしてもわからない。最後に之がつく人ですよね。……うーん。答えをお教え願いたいところ。
「牧野は修理する」=牧野修
「野尻は抱いて介在する」=野尻抱介
「北野は勇敢に行う」=北野勇作
「恩田と6」=恩田陸
「浅い暮れの3文のお金」=浅暮三文
「カルカヤの浩の大きな川」=菅浩江
「方丁に突き進む」=冲方丁
「浩を飛んで盛んだ」=飛浩隆
「秋山とめでたい人」=秋山瑞人
「Sakai3は守る」=堺三保
「本当の司を放牧する」=牧眞司
「柏崎の玉のぶつかる美しい音はしようがなくお願いする」=柏崎玲央奈
7月13日
昨日わからなかった答えを、V林田さんに教えていただいた。親切にありがとうございます。だがしかし、親切なようでいて、彼はああして勝ち誇り、得意満面の顔で私を見下しているにちがいないのだ。だから私は、V林田氏が自信を持って世に問うた追加問題を、全問正解してごらんにいれよう。昨日と同じく答えを書くので、やってみたいという方は見ないようにご注意ください。「佐藤の知恵」=佐藤哲也どうだ!
「吾の妻でoをする」=吾妻ひでお
「今日アジアの蘭に停泊する」=今日泊亜蘭
「オーストリアの泉の光」=奥泉光
「つやがある早瀬の竜」=光瀬龍
「kanbeはたまらなく汚い」=かんべむさし
「早瀬のショーは明るい」=瀬名秀明
「不足俣は大きい」=荒俣宏
「秋は初めてgi仲間だ」=秋口ぎぐる
「川の春の波浪をおさえる」=押川春浪
「洞穴はまぶしい」=堀晃
さらにV林田氏を絶望の底に陥れるために、私も問題を追加してみる。「上ので遠くて野生の浩は平らにする」
「吉川の良はあまりに男だ」
「谷の入口は豊かで高い」
「長くて美しい砂は編む」
「伊藤は夫を抵当に入れる」(えーと、作家さんではないです)
「油田(井戸)の上ちょうど」
「Masakiは男に目覚める」
「嫌な原因の願い」(たぶんこれはヒントなしでは絶対にわからないでしょう。……かんべさんと、ある共通点があります、とだけ)
7月14日
本屋で文庫を30分立ち読んだけど半分までしか読めなかった、そんな帰り道。公園の砂をざくざく踏みしめて行く。そこには、蛍光色みたいな黄緑や橙やピンクにレモン、それに青やら赤やら白の、文房具屋の見本みたいに賑やかな水ふうせんの破片が無数にちりばめられている。まんべんなく、星座が描けそうなくらい。そんな地上の星空を見渡して、なんだかくらくらした。
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やはり「嫌な原因の願い」は難しかったようだ。かんべさんとの共通点=ひらがな。さらに言うと、「嫌な」の元は「厭う」だと思われます。まあ、SF関係者という言い方が正しいかどうかちょっと悩んだのですが。感想、憤激、おまえの正体は見破った等、もしよろしければこちらまで
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