祭りなのだという。甘酸っぱい思い出とかがたくさん生まれたりするのだという。でもね、別にひとりで行ったって仕方ないし。
というわけで、買いそびれてた漫画をカバンに、人が続々あつまりつつある会場の横を過ぎる。
ついこのあいだ取り壊されたばかりだと思ってたアパートの空き地には、一面のネコジャラシが風に揺れていて、いっぱいに実をつけた穂が残光を集めてぼんやり白く光っていた。ぼくの主食がネコジャラシだったなら大収穫でほくほく笑顔になってるところだ。
くそう、仲の良い幼馴染とかがいた間に夏祭り行って綿菓子とか食っときゃ良かったんだ!
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