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もりげのどうかと思うような日記

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2004年11月01日(月) 22時まで合わせをしてたり

空の中

昨日のように興奮さめやらぬまま「必読!」とかいう戯言を書き付けると、次の日には後悔する。そんなことは最初からわかっているのになあ。

というわけなので今日は普通に感想を……。有川浩『空の中』読了。空の中に太古より存在していた知的巨大生物と、秘密の拾い物をした少年のお話。あと自衛隊の戦闘機乗りとか、高知弁の説教とか。高知に因縁浅からぬ身としては高知ローカルな描写がたまらない。

それはともかく、おもしろかった。穴は多い気がするけど、おもしろかったからいいや、と思えます。

これはあれですね。メディアワークスが、一般小説の読者の目をライトノベルへと向けさせるための一手。電撃ゲーム小説大賞受賞後第一作がハードカバーで、その帯には作家の恩田陸と、無職の橋本大二郎が推薦文を寄せる。で、いちばん後ろにはちゃんと『塩の街』が絵入りで宣伝されてて、電撃小説大賞の募集まで載ってる。その目論見は当たるか? ある程度は当たるんじゃないかなあ、と思います。あとは、有名な男性タレントを誰か捕まえてきて、

「萌えながら一気に読みました」

とか書かせたポップを書店に並べれば完璧だ。

ハードカバーで絵はついてないけど、それでもやはり小説の技法としてはラノベそのものだと思う。とある女性のキャラクターは、ラノベ的類型のひとつのタイプながら科白の端々の作り方がうまくて、久しぶりに本気で萌え転がった。あと、まじめくさった顔で淡々と書かれた文章がやたら笑えたりするその笑え方も、実にラノベだなあ、と。主人公級の少年の思い悩み方とかにしたってそうだ。(あの少年はもう少し魅力的に描いてほしかったなぁ)

テーマ性にも、設定部分にも、展開にも、物足りなさは感じなくはない。でも、良い作品であることは間違いないし、それが、――今しきりに叫ばれている――ラノベの正当な評価、とかいうやつへ世間を一歩近づける手段になりうるのなら、それは素敵なことだ。

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初心者でもホームページの作成なんてものは、お茶の子サイサイで出来ます。いまやブログなんてものもありますし、世界に情報を発信するってことは2分で出来ます。 ですが、やはりHP作成の醍醐味を知らないと楽しめません。そのホームページ作成の醍醐味は、もちろんHTML..


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