今日のような快晴であればくっきりとした金色を見せてくれたであろう銀杏が、今年は季節外れの大風ですでに丸裸。
葉はぜんぶゴミになって燃やされてしまったけれど、実の方はまだまだ、路上生活者によって袋詰めにされたものが道端で売られている。
ぎんなんをなぜ銀杏と呼ぶのかよくわからない。銀というより黄色だと思うのだけど。いや、あの臭い外側の実を洗い流した後の、白骨化したみたいな種の表面を銀に見立てたのだろうか。いずれにしろあの臭い物体の中に食える部分が隠されているなんて、なかなか思いもよらない展開であることだ。
それらを拾い集めて売っている路上生活者はたいてい「品物はニオイません」とかいう立て札を出している。しかし実際に目の前に品物を並べておいて「品物はニオイません」と言うことにいかほどの意味があるのか。あるいは、売り手は臭うが……という自虐的なジョークなのかとも思ったけれど、さすがにそれはない気がする。
応募していたとある演奏会に当選。ちなみに弾く側である。楽しみ。
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