『イリアム』が異常に面白いです。分厚いのでなかなか進まないんだけども。内容とは関係ないのだが、シェイクスピアとエウロパのこと以外なーんも考えずに生きているマーンムートが素敵だと思った。自分にとって意味のあること、を切り詰めた者には好感が持てる。それはある意味貧しいことだし、知性体としては間違った存在の仕方なのかもしれないが。
SNSなんかでこう、なんでもない日常のことをさらさらと毎日綴り、それに必ずたくさんの温かなコメントがつく、というような状況は世間によくあることなんだろうと思う。よくあるんだろうとは思うのだが、それは決して私の暮らす世界の出来事ではない。
何かの折にそういう世界を見ると、なんかイラっとくることの多い自分である。これはあれか。嫉妬ってやつか。ジェラシーか。どうせ自分がそんな場所に投げ込まれたら鬱陶しくて鬱陶しくて死んじゃうだろうとわかっていてなお、羨ましいと思ってるというのか。……単純にそうだと言い切れるならまだ救いようもあるのだけれども。
ぼくは物事に意味を見つけるのが下手なんだろう。貧しかろうがなんだろうがマーンムートのように生きていくしかないのである。
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