もりげのどうかと思うような日記

▼ リトルバスターズ！　続きと総括

麻枝准の純粋なファンが語るリトルバスターズ！ということで。こんなに字数を費やす必要があったかどうかがまず疑問ですけれど、ファンだし。

たぶんネタバレけっこうしますので、どうしてもこれからプレイしたいって方は読まないほうがよろしいかと。

鈴シナリオ。ここまでのシナリオと次元が違いすぎて困る。必要最小限の言葉で語られる、逃避行の悲しき顛末。Key+Liaで出したHanabiの歌詞と多分に被る風景。個人的には作品中でここの部分がいちばん好み。いちばん書きたいように書けてるのもここなんじゃないかなぁ。ところどころ本人が書いてないっぽいシーンがあったのが残念。

リフレイン。序盤の喪失感にはやられた。このまま鬱エンドにして、かすかな希望だけが残った、みたいな方が美しかったんじゃねーかと思うくらい。けど、まあ市場はんなこと許さんわな。企画自体がそういう方向性じゃなかったはずですし。終盤の泣かせには、今までの作品みたいに心に残る重みを感じなかった。泣いたけどさ。

ひと昔前になりますが、アンドロイドアナMAICO-2010って作品があって、そのラジオドラマ版であたしゃムチャクチャ泣いたんですよ。わかる人すげー少なそうですけど。やられた、自分の泣きのボタンをこんなにうまく押されるなんて、みたいな感じだった。それと似てるかな。今回はあのときと同じボタンで泣かされたところも一部あったりして引き合いに出してみたんですが。要するに何が言いたいかって、感動させようとして書いたもんにうまくやられちゃったけど、作り手の魂は今回そこにはなかったよな、と思ったさ。

で、世界設定についてはだいぶ拍子抜けした。OPの歌詞から予想してた中で最低ラインの仕掛け。もうちょっとなんとか説明つけようがなかったのかねえ……。テーマ的にも「物語ること」が入ってくるハズだと期待していたが、これもはずれ。結局クドシナリオは意味なくあの超展開だったわけか。ライターしっかりしてください……。しかしこんな設定で書かされたこと自体、サブの皆さんは気の毒な気もするんだなあ。いろいろと無理がありすぎましたな。

麻枝氏シナリオ引退となると、もうKeyのゲームを買うことはなくなるでしょう。引退、私は正解のような気がする。叩かれ弱い性格から10万もいるユーザーの声を気にしすぎて、どう書けばいいかもう決めようがないんじゃないか。曲はこれからどんどん書いていくつもりみたいだから、私はそっちで麻枝分補給できますし、未練はない。永遠の世界みたいな遠い場所に、また連れてってくれるんじゃないかって、今回はまだ期待が残っていたんだけど、もうそれは彼の目指す場所じゃなさそうなので。